コイ2

  • ルパン三世3
  • コイ2
無料ブログはココログ

« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »

2011年1月

2011年1月30日 (日)

アニメを使った町おこし

かなり前からアニメを使った町おこしが行なわれていますが、最近そのことに注目が集まっています。
ちゃんとした結果が見える成果が現れている地域が出て来たからでしょう。

以前は、『漫画家の◯◯さんが住んでいたから』と言う理由で、代表作のキャラクターの『銅像』を立てたり、地酒を作ったり……

なんか、パッとしない感じが多く、集客効果が目に見えてきませんでした。
せっかく有名な漫画家さんであり、人気のキャラクターなのに……『銅像』『地酒』『クッキー』って……

ですが、そこに気がついたのか、有名キャラクターを使っての宣伝で目先を変えたものがここ10年くらいで出てきました。

ちょっとご紹介しましょう。


これは東京JR山手線『高田馬場駅』の発車ベル。
『鉄腕アトム』のメロディーを使っています。
2003年3月1日から、地元商店街の強い意向により発車メロディーが「鉄腕アトム」の主題歌をアレンジしたものに変わりました。これは高田馬場が「鉄腕アトム」の原作で2003年4月7日に高田馬場にある『科学省』生まれとなっているからだそうです。




鳥取県 境港市の水木しげるロードは、商店街自体が鬼太郎の世界に作り変えられ、今や観光客が殺到していますね。
P1000389a

P01991


それと、神戸市長田区では、復興のシンボルとして、実物大の『鉄人28号』を作っちゃった。
小さな公園にぽつりと作った銅像とはわけが違う。
それの意味と意気込みを市民や観光客が認めたわけです。
おかげで100億円以上の経済効果があったそうです。
Sany04533



さて、「最近アニメで町おこしに注目が集まっています」と書きましたが、アニメでの町おこしは結構前からやっている。でも、なぜ今また話題になってきたのでしょうか。
それは、「目先を変えた宣伝」が行なわれましたが、『さらに目先を変えた宣伝』が行なわれ始めたからです。
『作家の◯◯さんにゆかりがある地』ではなく、ゆかりは無いのに『その町を舞台にしてしまう!』って云う大胆な行いをしはじめられました。

アニメで出てくる地名・風景は全く実物と同じ。へたすると正確に描かれた看板や店名が出て来たりもします。
アニメやゲームの熱狂的なファンが作品の舞台を訪ねる行為が注目を集め、町おこしや観光振興の起爆剤として期待されているんです。
背景画のモデルとなった場所が、作品の舞台を“体感”できる場所として、新しい観光価値となっているんですねー。

それは、背景にも関わらず、書き込みが相当マニアックなんです。

ここまで正確に描写するんだから、アニメーターは油絵学科卒業なんじゃないかって思ってしまうほど。
作り込みに誠意を込めれば、自ずと見てくれる人が増え、またそれがビジネスとして成り立ち、はては過疎化の町まで救ってしまうんです。

この状態の有名どころをいくつか紹介しましょう。


『新世紀エヴァンゲリオン』の『第3新東京市』
これは芦ノ湖の北部の架空の都市ですが、『芦ノ湖』が現実に出てくる為、ここは容易に『神奈川県箱根町』を想像します。
ですから箱根町では、コンビニが『ローソン第3新東京市店』と名乗り、エヴァンゲリオン商品をどさっとそろえたり、自治体までもがエヴァンゲリオン人気にあやかり、公用車のデザインまで変えてしまった。
110127_1131331_org_r
箱根町なのに、『特務機関NERV(ネルフ』のマークが入った公用車って……
私は好きです、このスマートさが。


次は、映画『サマーウォーズ』
舞台は長野県上田市で、城下町の町並みや上田電鉄別所線など正確に描いています。
Images1

Images2

Images
泣きそうになるくらい懐かしい『夏休み』と「実現したら便利だろうなー」「どこまで実現してるのかなー」と勘違いしそうなくらい作り込まれ、正確に表現されているアニメでした。
長野県上田市も、映画公開二年経った今でも『サマーウォーズ関係』の観光客が来るそうです。



次は、『とある魔術の禁書目録(インデックス)』
東京都立川市や多摩市がモデルです。

ここの場合は、鎌池和馬さん原作の人気のライトノベル(若者向け娯楽小説)をアニメ化した「とある魔術の禁書目録(インデックス)」や、その外伝「とある科学の超電磁砲(レールガン)」に立川市や多摩市とよく似た風景が登場することにあやかった街おこし「とあるアニメの学園都市化計画」が始まりました。
アニメに描かれた場所を案内する「学園都市広域詳細地図」を無料で配り、「聖地巡礼」と称して訪れるファンらをもてなす仕組みを考えていくそうです。
Tky201012310003

Tky201012310004

Tky201012310057

昔わたしもこの近くに住んでいましたので、判る場所もよく出てきます。
なんか嬉しくなってきます、こんな経験は。



さて、このようにアニメを使った町おこしのすべてが成功してるわけではありません。中にはお金を使ったのに大失敗した地域も実在します。

失敗地域の実情を見てみると、ベニヤ板にアニメのキャラクターを貼っただけの看板を立てていたり、それらしい『ハリボテ』のミニ建物を造ったりしていますが、どれを見てもそこへ行きたいと思わない。
がっかりすらするんです。

それら失敗地域の原因がすべてこんな事だとは思いませんが、もうちょっと考えても良かったんじゃないかなっても思えます。

高田馬場駅なんか『メロディーだけ』ですよ。でも行きたいと思える。


地域発信・地域の事を分かってもらうと云う事は大事なことです。ですが、もっともっと回りを見て、良ーく考えて行動して頂きたいものです。

富雄美研の皆さんは、こんな事に関われる・こんな事を考える『職業』の最前線に立っているんです。
美大や専門学校を出た方々が、ホントにたくさん関わっていらっしゃいます。

皆さんは美大に入る事が目標ですが、こう云うじっくりとモノを考える癖を付けるとっても良い期間なんです。
美大に入るだけを目標にせず、こんな事を考えるのを目標の中の一つに加えてみてはいかがかな?

2011年1月18日 (火)

チャールズ・チャップリン

皆さんは、『尊敬する人は誰ですか?』と聞かれた事がありますでしょうか。
私はこれを聞かれるといつも答える二人がいます。
『チャールズ・チャップリン』と『平賀源内』です。
どちらもすばらしい人なのですが、今日は有名なチャップリンのお話。

誰でも知っているチャップリン。この人のことをちょっと書きましょう。

入門編は、『喜劇王』としてです。
チャップリン映画を見ていると、随所に「見た事のあるギャグ』が出てきます。それはなぜか。
それは、日本の喜劇俳優たちがチャップリンを真似しているからです。
ビートたけしさん、ザ・ドリフターズ、植木等さんなど我々になじみのある方々がチャップリンの真似をしたギャグをしていますね。
それだけ世界の人に影響を与えました。

中級編は、『映画監督・脚本家・作曲家・プロデューサー・主演俳優』を一気に自分でこなしていた事です。
自分でお金を出して監督をし、主演をするのですから、気に入らない部分があれば何度でも撮り直しをするため、映画撮影には当時にしては時間がかかる事で有名でした。
また、巨大なセット等は、自分個人所有のスタジオで組み立て、撮影をしていました。
当時のチャップリンは、世界でも有名な大富豪でした。
ですが、映画撮影の度に全財産を投げ出すため、もし映画が当たらなければ自分の映画の主人公さながら浮浪者となる覚悟だったと言います。

また、当時の世界では、二大有名人でした。
一人は、ナチスドイツのアドルフヒトラー総統。もう一人が、チャップリンです。

なんと、ヒトラー総統は、このときに有名人だったチャップリンのちょびひげを真似て、自分の有名さ・カリスマ性を高めようとしていたとも言われています。

チャップリンは、映画の台本監督主演男優だけでなく、スタントマンもやってのけました。飛び降りたり、階段を転げ落ちたり、ローラースケートで危ないところをすべったり、車にはねられたりと、なんでもござれでした。


上級編は、『アーティスト』としてです。
映画を作る・撮影するだけでもすごいのに、自分の映画のほとんどは自分で作曲していました。
ですから、ピアノを始め、トランペット・サックス・ギター等は、プロと同じ舞台に立っていたくらいです。
いつもチャップリンは、撮影終了後、自分の撮影したフィルムを何度も見て、納得のいくまで時間を費やして映画音楽を作曲していたそうです。

ですが例外もあり。
『独裁者』では、一刻も早く全世界にナチスドイツとヒトラーの横暴を知らしめようと考えていた為、いつものスタイルで自分で作曲することができず、作曲のほとんどはメレディス・ウィルソンに委ねられました。

また、『モダンタイムス』内で、無声映画にこだわっていたチャップリンが、はじめて自分の肉声を歌声で披露します。
この、バーで歌う曲『ティティナ』は、1917年にフランスの作曲家レオ・ダニデルフによって「Je cherche après Titine」というタイトルで作曲されたんですが、本作で使用されて世界的に有名なメロディとなりました。
最近では、2004年に、ロサンゼルス出身の歌手J-FIVEによって「Modern times」というタイトルで、チャップリンの歌とともにカバーされ、ヨーロッパを中心に大ヒットしました。なお、この曲のミュージック・ビデオにはチャップリンの孫娘・ドロレスが出演しています。

皆さんも聞いたことがあるはずですよ。


チャップリンは、努力を重ねて、地位を築いたわけですが、それ以上に、努力で『楽器』『作曲』『スタント』『演技』『撮影技術』『アート』『お金儲け』『舞台美術』『照明技術』『絵描き(絵コンテ)』等の、我々富雄美研の人たちが目指している事のすべてを持っており、そして頂点を極めた人です。

ですが、チャールスチャップリンも普通の人です。
エゴイストでもあり、女好きでもあり、腹も減るし、病気にもなる。
『独裁者』や『モダンタイムス』なんて映画を作ったもんだから、ナチスドイツのゲシュタポ、日本帝国特務機関、資本主義者、KKK(クー・クラックス・クラン)、イタリア帝国特務機関等から狙われ、世界旅行中に暗殺計画すらあったようです。
日本の箱根に滞在したとき、チャップリンはいたくご満悦だったそうですが、その影で、暗殺計画阻止に、警察が躍起になっていたという話しもあります。

みなさんも『尊敬するひとは?』と聞かれたら、答えるだけでなく、その人に近づく努力をしてください。
ほんと、難しい事なんですがね。

さて、ちょっとチャップリンの画像を貼っておきましょう。

この動画は、『黄金狂時代』のテーブルバレエのワンシーン。


こちらは、『モダンタイムス』のワンシーン。
はじめてチャップリンの肉声が世界に流れたシーン。
歌っている歌詞は、「でたらめ外国語」(笑)
アドリブです!


こちらも『モダンタイムス』のワンシーン。
機械に巻き込まれる有名なシーン。


こちらは『独裁者』のワンシーン。
世界制覇を夢見るヒンケル総統が、地球儀を使って世界制覇の夢に浸るシーン。


各映画にはもっともっと良いシーン、お見せしたいシーンがたくさんあります。ここに載せきれません。
みなさんも、レンタルビデオで借りて見てみてください。

案外、自由構想や色彩構成のアイディア出しには役に立つのではないでしょうかねー。

2011年1月 5日 (水)

縄文土器と岡本太郎

明けましておめでとうございます。
受験生の皆さん、今年の正月はそんなに楽しめなかったのではないでしょうか。入試も目の前ですもんね。

既に合格した皆さんは楽しいお正月でしたでしょうね。
でも、技量を落とさないよう努力は続けて下さい。
でないと、これからアートの仕事につこうとしているのに、合格がゴールになってしまいますよ。


さて、今回のお話は、とっても有名なお話。
でも、アート系に進む皆さんは、ぜひとも知っておいてほしいお話です。

日本の歴史には、
石器時代
 ↓
縄文時代
 ↓
弥生時代
 ↓
古墳時代
 ↓
現代

と、進んできましたが、これは遺跡から発掘された遺物から判って来た事です。

縄文時代の土器が見つかり、墓が見つかり、当時はどんな生活をしていたのかがだんだん判って来たわけですが、このなかで、縄文時代の土器にお話のスポットを当ててみましょう。

縄文時代の土器を見て、パワーを感じませんか?
たしかにすごい『生きる』事のパワーを感じるのが縄文土器です。

日本文化の源流が縄文文化ですが、つい50〜60年前までは、さほどそうは思われていませんでした。
縄文土器を見て、ただの当時の生活が判る『物品』としか考えられていなかったわけです。

日本美術史にも縄文土器は入っていませんでした。

ところが、この流れを変えたのが『岡本太郎さん』です。

岡本太郎さんは、東京国立博物館にあった縄文火焔土器を見て、
「なんだこれわっ!」って叫んだそうです。
「こんなパワーはいままでない!これ以外は美術品ではないっ!」とまで、言わせたのが火焔土器です。
このことを美術雑誌に発表し、フランスの日本展で火焔土器を紹介し、縄文土器と土偶を浮世絵と並ぶ美術品として世界へ知らしめました。

現金なもんで、それまで見向きもしなかった日本人は、火焔土器や土偶が世界に通じる美術品と知り、大きく評価を変えていきます。
なさけないことに、日本人は外国から言われて初めて自分の国のすばらしさを知るんです。今も昔もです。


火焔土器を美術品に『見せた』のも岡本太郎さんでした。

それまで社会(歴史)の教科書には、以下の写真のように火焔土器の写真が載っていました。
1

正面から光をあて(またはフラッシュをあてて)、『形が判るように』と云った事だけを目的にした写真が載っていました。

それを、「なんてことをするんだっ!」って怒った岡本太郎さんは、ライトを横や上、斜めから当て、陰影を強くした写真を撮影し、『写真集』を出したんです。

それ以来、縄文火焔土器は、『かっこいい』『美しい』『強い』のイメージが人々にハッキリ判ったわけです。

これ以降、社会の教科書には、陰影をハッキリしたアート的な写真が使われ始め、縄文土器や土偶が、ただの『遺物』から『美術品』へ一気に格上げされたわけです。
なんと『美術科』の教科書にも、土器や土偶が載り始めたんです。

日本国の教育カリキュラムを書き換えてしまったわけです。

この写真を、さっきの写真と比べてみて下さい。
2

3

あきらかにかっこよさが違うでしょ。
めっちゃくちゃパワーを感じるでしょ。

そう、これが縄文パワーなんです。

みなさんも、今街中で「こんなもん」とか「気にも留めない」モノを見つけられて、それをみんなに今以上の価値のあるものだと知らしめられることができる人になって頂きたい。

そんな事や、方法を教えてくれるのが美術系大学です。

受かった事への喜びはひとしおですが、なんとかその技量を4年で身につけて頂きたい。


さて、岡本太郎さんが教えてくれた『古代アート』『古代人のパワー』の一例をご紹介していきましょう。


2_2
遮光器土偶です。
この写真も昔の社会の教科書の撮り方。


1_2
で、これが岡本太郎型の撮影方法。
違うねー、印象が。
断然違うっ!


3_2
んで、これが青森県つがる市のJR木造駅の駅舎。
ここにある亀ヶ岡遺跡から、遮光器土偶が発掘され、一躍有名になった町。
町おこしにこの遮光器土偶を使い、『しゃこちゃん』って呼んで親しんでいます。
この巨大しゃこちゃん、電車が来たら目が赤く光って知らせてくれるんだって。
『しゃこちゃん』……………


Photo

2_3
武人埴輪。
なんと博物館のライティングすら変わって来ています。
『美術館』ではなく『博物館』なのに、、、、、、です。

工芸品、遺物などが、美術品に格上げされた扱いになって来ているんですねー。

でも、おかげで、その工芸品・遺物が、桁外れの値段になってしまった………

なんとまあ、ここんところが日本人の恥ずかしいところなんですがね。。。。。。。。。。。。

« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »